水漏れによる水道代の負担は減額・免除できるの?
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水道代の請求がいきなり高額になってお困りではありませんか?水漏れの修理費や水道使用量は原則的に水道の使用者が負担しますが、水漏れの状況によっては負担を減額・免除できる可能性があります。そこで今回は、水漏れによる水道代の負担を減額・免除する手続きの方法についてご紹介いたします。
目次
水漏れによる水道代の負担は減額・免除できるのか?
水漏れで水道代が高額になったらどうする?減額・免除できるケースとは
「普段と水道の使用量は大きく変わっていないのに、ある月だけ急に高額の水道料金を請求された」という話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
いきなり高額な水道代を請求されたら驚いてしまうかもしれませんが、水漏れによって水道代が高額になった場合、ケースによっては減額・免除が適用されることがあります。
そこでまずは、水道トラブルによる水道代の減額・免除制度についてご説明したいと思います。
水漏れの水道代を減額・免除できる「減免制度」とは?
水道メーターが計測した分の水道料金は、「原則、水道の使用者が支払う」ことになっています。
しかし、自分に原因がないにも関わらず高額な水道代を払うのは納得できない、という人も多いと思います。
このようなトラブルへの措置として、自治体や水道局は水道料金を減額・免除する「減免制度」を設けています。
水漏れの発生箇所・原因によっては水道代が減免される可能性あり
給水設備からの水漏れは原則的に使用者の責任で管理や修繕を行いますが、水漏れの場所や原因によっては水道代の減額や免除が認められる場合があります。
- ・水漏れが壁の中や地下など見えない場所で発生したため、発覚が遅れた
- ・地震など自然災害によって給水管が破損した
- ・その他、使用者の使用方法が適切であったにもかかわらず生じた水漏れ
上記のようなケースの場合は、水漏れ修理をした後に申請を行うことで水道代が減額・免除される可能性があります。
水漏れしていても水道代が減免されないケース
水漏れで水道代が高額になっても、単純に「水漏れの発覚や修理が遅れてしまった」だけでは減免の対象になるのは難しい可能性があります。
たとえば下記のようなケースでは、減免の申請が受理されないことがあるので注意しましょう。
- ・使用者が蛇口を閉め忘れていた
- ・水漏れや水道管の破損を知りながら放置していた
- ・近隣住民や水道局から水漏れ疑いの指摘があったのに調査しなかった
- ・申請期限が過ぎてしまった(修理完了から90日、3ヶ月など)
水漏れによる水道代の負担を減額・免除する手続きの方法と流れ
水漏れの原因や状況が減免申請の対象になる場合は、使用者が申請を行うことで水道代が減額・免除される可能性があります。
そこでここからは、水漏れによる水道代の負担を減額・免除する申請を行う手続きの方法と流れについて解説したいと思います。
水漏れを確認して「管理区分」を特定
まずは、水漏れがどこから起きているのかを確認しましょう。給水管には「管理区分」が定められており、区分によって修理費などを負担する管理者が異なります。
給水管は住宅の様々な場所にありますが、管理区分の境目は「メーターボックス付近の止水栓(水道の元栓)」がある部分です。
止水栓より住宅側の水漏れは使用者が、道路側の水漏れは水道局が修繕・費用負担をします。
水地域の水道局に連絡
実際に水漏れしている場所を確認したら、お住まいの地域を管轄する水道局に問い合わせましょう。
水道局によっては、水道局が指定した業者が手続きを代行することになっていたり、指定の業者による修理を行わないと申請が通らない場合もあります。
そのため、管理区分に関係なく申請を検討しているときはまず水道局に問い合わせておきましょう。
水漏れの修理を行う
水道業者による水漏れ修理を行います。業者は水道局が手配する場合もあれば、指定された業者に自分で依頼したり、自分で業者を探して依頼する場合もあります。
修理の際に受け取る見積書や修理費用の請求書は減免申請の必要書類になっていることが多いので、なくさないよう大切に保管しておきましょう。
また、業者の記入欄や書類があるときは事前に相談し、忘れずに書いてもらうようにしましょう。
修理までは止水栓を閉めて応急処置
業者が訪問して修理を行うまでの間は、止水栓を閉めて水漏れの応急処置をしておくことをおすすめします。
気づきにくい箇所の水漏れの場合、トイレや洗面所といった個別の止水栓では対応できない可能性もあるため、水道の「元栓」を閉めておきましょう。
少し不便ですが、水道を使用する間だけ元栓を開けるようにしておけば、水漏れを最小限にすることができます。
申請書を請求・記入して提出する
修理が完了したら、水道局や地域のサービスセンターから申請書を発行してもらい、必要書類と一緒に提出します。
「窓口で発行されてその場で記入する」「あらかじめインターネットで書類をダウンロードして記入しておく」など、申請書の入手・提出方法は自治体によって異なります。
また、地域によっては「修理を行った業者が記入する欄」が設けられていることもあるため、そういった場合は修理を行う前に申請書を用意しておく必要があります。
申請の受理と払い戻し
申請書の記入や必要書類の用意ができたら、指定の窓口に提出します。
申請内容が受理された場合、請求される水道代が減額されます。
すでに減額される前の水道代を支払っているときは、差額分が払い戻される形となります。
全額が免除されるわけではない点に注意
水道料金の減免手続きをするときの注意点ですが、申請条件を満たしている場合でも水道代の全額が免除されるわけではありません。
算出方法は自治体や水道局によって異なりますが、「一定期間の水道使用量を元に「基準水量」を計算し、その基準水量を超えた分から1/2~2/3程度が減額される」といった方式にしている自治体が多いようです。
水漏れによる水道代の負担を減額・免除する手続きの方法と流れ
賃貸住宅で水漏れした場合は、水漏れ箇所に関わらず大家さんや管理会社に連絡しましょう。
賃貸住宅の水道設備は、「止水栓から蛇口」までが貸主側の管理区分となっています。
「止水栓から蛇口までの場所で水漏れが起こった」場合は入居者の負担が減免される可能性があるので、高額になった水道代については大家さんや管理会社と交渉してみることをおすすめします。
気付きにくい水漏れと水漏れのサインを確認して高額な水道代を予防
水漏れに長期間気付かないと、少しの水漏れでも水道代が高額になってしまうことがあります。
水道代のトラブルを予防するには、なるべく早期に水漏れを発見することが大切です。
そこでここでは、水漏れに気づきにくいケースと水漏れのサイン(兆候)についてご紹介したいと思います。
トイレタンクから少しずつ水漏れしていたケース
トイレタンクから水漏れが起きた場合、漏れた水は床ではなく便器に流れるため水漏れに気づきにくいことがあります。
トイレタンクが水漏れしている場合、下記のようなサインが確認できることがあるので水漏れの疑いがあるときはチェックしてみましょう。
・トイレタンクからチョロチョロと水の流れる音がする
・水を流した直後ではないのに便器の水面がわずかに動いている
トイレやキッチンの水漏れは減免の対象になりにくい
トイレやキッチンといった「目に見える場所」の水漏れは、水漏れに気づくのが遅れても減免申請が通らないケースが多いです。
思わぬトラブルで損をしないためにも、水漏れのサインは見逃さないように気を付けましょう。
壁の中や床下など見えない部分の配管から水漏れしていたケース
水道管は、壁の中や床下・地下など普段は確認できない部分にもあります。
このような見えない部分の配管が破損した場合、普通に生活しているだけでは水漏れにはなかなか気づきにくいですが、下記のようなサインから判断することもできます。
- ・水を使っていないときに壁や床下から水の流れる音が聞こえる
- ・水を使っていないときにメーターが動いている
水漏れによる水道代の負担を減額・免除する手続きの方法まとめ
今回は、水漏れによる水道代の負担を減額・免除する手続きについてご紹介させていただきました。
見えない箇所の水漏れが原因で水道代が高額になった場合は、水道局に申請書類を提出することで減額・免除される可能性があります。
減免が適用されるにはさまざまな条件が必要なので、申請を検討しているときはあらかじめ必要書類や手続きの流れなどを確認しておきましょう。