シャワーが壊れた!水量が少ない、お湯が出ないetc…そんな時の対処法
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特に汗をかいていなくても生活をしているだけで体は汚れてしまうため、お風呂は重要な場所です。しかし、日常的に使用するため、突然壊れてしまう場合もあります。特に、お風呂で壊れて困るのがシャワーです。湯船にお湯を溜めることができても、体や髪の毛を洗ったりする際にはシャワーが使えないと不便に感じることでしょう。そこで、シャワーが深夜や早朝に壊れてしまった場合の対処法と、リスクを少しでも抑えるために知っておきたい壊れる前の予防策について解説します。
目次
シャワーが故障した場合の現象とは?
シャワーの故障時の対策について知る前に、まず故障すると具体的にどのような現象が起きるのかについて確認しておきましょう。故障の現象として、1つ目に挙げられるのが水やお湯が出なくなる状況です。普段通りに蛇口をひねったり、レバーを動かしたり、ハンドルを回してみても、シャワー口から一切何も出てこなくなる場合があります。また、水やお湯は出るものの、十分な水量が出てこないといったケースもシャワーのトラブルとして見られる現象です。
ただし、水やお湯が出なくなったり、水量が少なくなったりするのは、シャワーが故障していることだけが理由となるわけではありません。たとえば、断水も起こり得る原因のひとつです。シャワーに故障がなくても、近隣で工事をしていたり、突発的な事故が起きたりしたことで水が出なくなる場合もあります。断水中であるかを確認する方法としては、営業時間内であれば管轄の水道局などに問い合わせをし、工事を行っているエリアについて聞いてみるのも方法です。また、水が出ないのが自分の家だけであるのかを知るために、近隣の家に水が利用できているか尋ねてみるのも手段でしょう。さらに、自分の家のなかで、シャワー以外の水栓が使用できるかをチェックすることでも確認できます。ほかの水栓は正常であるのにシャワーだけ水やお湯の出がおかしいのであれば、そのシャワー自体に問題がある可能性が高いからです。
また、寒冷地であれば、屋外に設置されている水道管のなかの水が、周囲の気温が低くなってしまったことにより凍結し、断水が起きている場合もあります。特に気温の低下が激しい冬の季節の現象であれば、水道管が破損してしまっている可能性もあるため注意が必要です。凍結によって水が出なくなっている場合には、自然に溶けるのを待つか、被せたタオルのうえからぬるま湯をかけて溶かすかといった方法により対処します。熱いお湯を水道管などに急にかけると温度差で破裂してしまうおそれもあるため気を付けましょう。
次に、故障のパターンとして2つ目に挙げられるのが、シャワーから水は出るのに、お湯だけが出ない現象です。このような現象が見られた場合も断水や凍結が原因となっている可能性があります。このため、まずは、故障であるのか、断水や凍結による一時的な現象であるのかを確認しておくことが必要です。また、そもそもお湯はレバーなどを切り替えればすぐにシャワーから出てくるものではありません。通常であれば少しの間、水が出てからお湯に変わります。これは、給湯機とシャワーをつなぐ配管に距離があるからです。お湯を出そうとしたときにシャワーから最初に出る水は前回使用したときに配管内に残った水やお湯であるため、冷えて出ることがあります。暑い季節に水を出そうとしたら、生ぬるいお湯が出ることもありますよね。それと同じ現象です。このため、お湯がすぐに出てこなくても、すぐに故障したと考えずに少し時間をおいてみることも対処法となります。
さらに、3つ目としてシャワーとカランが切り替わらないケースもあります。このような現象が見られたときには、断水などが原因ではなく、部品などに何かしらのトラブルが生じている可能性が高いため、状況に応じて早めに対処するとよいでしょう。
シャワーから水量が少ない場合
断水などの一時的な要因からではなくシャワーが故障したら、現象と原因に応じた対策を早めに取ることが大切です。たとえば、シャワーから出る水量が少ない場合には、シャワーヘッドの詰まりが原因となっていることがあります。水量を正常に戻したいなら、詰まりの原因を取り除くことが必要です。シャワーヘッドを詰まらせているものとは、水垢や皮脂、石鹸カスなどが挙げられます。水垢は、シャワーホース内に残っている水が原因で生じるものです。シャワーの水やお湯はシャワーホースを通って出てきますが、使用していないときもホース内に水分は多少なりとも残っています。シャワーホース内に溜まったままとなっている水分が蒸発すると水垢の主成分であるミネラルが白い小さな塊で残ってしまうのです。また、シャワーを使用しているときに皮脂や石鹸カスが跳ねて付着してしまっていることもあり、それらが溜まっていくと水の通り道が遮られ、水などの出が悪くなり水量が落ちてしまうことがあります。特に、水漏れしやすい接続部分や水の出口となる穴などは水垢がたまりやすく、水が出にくくなったり水量が少なくなってしまったりといったトラブルのもととなりやすくなっています。詰まりを解消させたいなら、汚れを落とすことが解決策です。洗剤やクエン酸、セスキ炭酸ソーダなどを使うと効果的に落とすことができます。
水量が少なくなった場合、止水栓が原因となっていることもあります。止水栓とは水量を調整する弁です。何らかの理由で水圧が変動し止水栓の調整が変わって水量が低下してしまっていることもあります。水圧の変動によるものであれば、止水栓の調整をするだけで水量をもとの状態に戻すことが可能です。水量は、付属している工具やマイナスドライバーなどを使用して止水栓を回して開けることで調整できます。止水栓は反時計回りが開く方向です。反時計回りに回そうとしているにも関わらず回らない場合には、すでに止水栓が全開の状態であることを意味します。
ほかにも、止水栓のフィルターにゴミが詰まってしまっていることが原因となっているケースもあります。フィルターの汚れが原因であれば、掃除すると改善されることがほとんどです。まず、止水栓を時計回りに回し止水栓を閉めたら、開閉できる専用の工具を用いてフィルターを外します。外したフィルターは洗剤などを使用せず歯ブラシなどを使って優しく掃除しましょう。強い力で汚れを取ろうとするとフィルターが変形してしまうことがあります。掃除後、フィルターをもとの場所に戻したら、止水栓は適当な水量に調整し開いておきましょう。
これらの方法で改善されない場合には、ほかの原因が考えられるため、専門業者に依頼することが必要です。また、自分で対処可能な止水栓の調整やフィルター掃除についても、間違えた手順で行うと水が噴き出し家のなかを水浸しにしてしまう可能性もあります。自分で行うのに不安がある場合も、業者に頼んだほうが安心でしょう。
シャワーからお湯が出ない場合
一定時間お湯を出していても、水しかでない場合、最初に疑ってみるべきポイントが給湯の電源です。そもそも、給湯器の電源が入っていなければお湯は出てきません。単純な原因ではありますが、慌ててしまうと意外と見逃しやすいポイントとなるため、必ず確認しておくようにしましょう。電源が入っていないことが原因であれば、スイッチを入れるだけで問題は解決します。
また、給湯器の電源は入っていても、設定温度が低いことによって、お湯が出てこないと感じるケースもあります。このようなときには、設定温度を変えてみることが改善策です。サーモスタット水栓の場合には、やけどなどのリスクを防ぐために、水を混ぜたうえでお湯が出る仕組みです。シャワーから実際に出るお湯は水を混ぜている分、給湯器で設定している温度よりも低めとなります。給湯器の設定温度が42度であれば、実際にシャワーから出るお湯は42度よりも低い温度のお湯です。水と感じるような低い温度のお湯しか出ないと感じたら、気持ち高めの温度に給湯器を設定してみるとよいでしょう。
設定温度を上げてみても改善されない場合には、温度調整バルブの不良がトラブルの原因となっている可能性もあります。40度と記載されている印に合わせてあっても、設定環境によって40度のお湯が出なくなってしまうことがあるからです。水道や給湯器の温度や水圧などの設定環境が変わってしまったら、温度調整バルブを再度設定しなおすことが必要となります。再設定するためには、まず切り替えのハンドルを最大限まで上に回したあと、温度調節のハンドルを適温と感じる40度くらいのお湯が出る位置まで回しましょう。適温のお湯が出たところで温度調節ハンドルを止めたら、そのままハンドルが回転しないように注意しながらネジなどを取ってハンドルを外します。外したハンドルは40度の温度の目盛りと位置を合わせながら再度取り付けなおします。最後にハンドルを固定し、適温のお湯が出るか確認出来たら終了です。調整中にシャワーから出るお湯や、ハンドルを取り外す際の部品の落下などには十分に注意して作業しましょう。
これらの対策を取っても直らなければ、サーモバルブの故障の疑いがあります。正しい品番のバルブを購入し、古いバルブと交換しましょう。修理や交換の際に、部品を落として変形させてしまったりすると、別のトラブルを引き起こすこともあるため、慣れない作業が不安であれば専門の業者に依頼したほうがスムーズです。
シャワーとカランが切り替わらない場合
シャワーとカランの切り替えに不具合が生じたら切り替え弁が劣化している可能性があります。修理の手順は特に複雑なものではありません。工具を持っていれば、オーリングを購入して自分で修理できるケースもあります。オーリングとは、O型のシール部品で異物などが浸入しないように部品の接続部に使用されるものです。ホームセンターなどで手に入れることができます。自分で修理する場合の手順としては、まず、シャワーとカランの切り替えハンドルを外し、外した箇所の穴の空いた筒にある劣化したオーリングを取り除きます。その後、新しいオーリングを装着したら、ハンドルをもとに戻して終了です。ただし、必要となる工具を持っていない場合や、ホームセンターなどが開いていない夜間などの時間帯でオーリングが手に入らない場合などであれば業者に依頼して修理するほうが確実です。